通り庭のある家
洗い出しで仕上げた廊下は玄関からフラットにLDKまで続く。
玄関まで光と風を取り込む役割も担うその空間は、
町屋の通り庭を想起させる。
あえて建具は付けないことで、かつての通り庭のように
水廻りと居室スペースを緩やかにつなげる。
この空間に本棚と浅いベンチを設け、靴の脱ぎ履きや、
読書等、思い思いに使用できる空間となっている。
本棚は、廊下と居室の両方から使用可能な造りに。
空間を曖昧に間仕切り、可変的な機能性も持っている。
間取りは1LDKをベースに、LDK隣の空間に建具をはめ込める敷居と鴨居を設置。
2LDK、3LDKと可変できる造作は家族構成やライフスタイルの変化にも対応できる。
壁の角をRにした珪藻土の壁とラワンの家具、
ステンレスのキッチンで質感や温もりを感じるLDK。
客人をもてなすことの多い施主拘りの空間にはダイニングテーブルを造作。
大きな天板で広々と食事を楽しめる。
料理やファッション、キャンプ等、
多趣味な施主の為の収納は、玄関土間収納と床下収納を完備。
キャンプ用品等のアウトドアグッズは、玄関横の土間収納に。
主寝室の畳をあげると大容量の収納、
衣類はオープンにハンガーパイプを設け、収納量と使いやすさを両立。
近年、廊下空間を縮小するような傾向さえあるが、
通り庭のようにデザイン性と機能性を取り入れることで、
現代マンションの中でも細部まで拘りの
美しさを追求することができたリノベーションとなった。
構造:SRC造
設計:設計部IS
撮影:©Shuya Sato